ヒーローは必ず、遅れてやってくる。

ピンチ、もしくは最終回ではOPが流れ、新しい力に目覚める。いいよね。
どうもこんばんは、須藤飛鳥です。(前回挨拶わすれた。)


皆さん、MADムービーって知ってます?
既存の音声、アニメ、ゲーム、動画、画像等を、個人が編集、合成、再構成したものなんですけども。
YouTubeとかでよく上がってて、アニメやゲームのやつをよく見るんですけど、ほんとそれこそ、すごいやつなんかは狂ってる(MAD)くらい凄いんですよ。

なんていうの?構成?
音とか、台詞とかの使い方が上手くて、それこそ元のゲームやアニメを知らなくても熱く、そして、感動できる動画が沢山あります。
興味をもった方は是非調べてみてね。

んで、やっぱり盛り上がるだけ熱量があるので、使われてるシーンやお話は劇的な物が多いんです。それこそ、最終回だったりだとか、ピックアップされたキャラクターの主役回だとか。

なので当然、当のキャラクターたちも、それはそれはカッコよく、時には熱く、時には切なく、はたまた儚く、それでいて確信をついた台詞を吐くわけです。
ヒーローとか特にそうですよ。カッコいいポーズまであって、ヒロインだとか、仲間がピンチになると現れて、ムカつくほどカッコいい台詞を吐いてきやがる。しかもほんとに文句なしにカッコいい。
仮にそれが、初見のアニメのMADだとしても、胸に来るものがあるくらい、カッコいい台詞を吐くのです。


男の子ならば、誰でも一度はカッコいい台詞を言ってみたいとおもった事があると思います。
ヒーローの必殺技とか、小さい頃真似しませんでしたか?
大人になってもそう、例えば好きな人を口説く時だとか、カッコいい台詞いいますよね。それが本当にカッコいいかどうかは別にして。

ですが、一度きりの人生、そう何度もカッコいい台詞を吐く時なんてありません。口説くのも、そう簡単に何度もやってたら信用されなくなるし、必殺技なんて、そもそも普通はいらない。

来るべきときに、満を持して、心を込めて言うから、カッコいい台詞というのはカッコいい台詞足り得るのです。


創作の世界のキャラクター達は、それはもう完璧なタイミングで、完璧なカッコいい台詞を吐きます。
それは彼等が(彼女等が)カッコいい人生を生きてきてから。カッコいい人生を描かれたから。
それが、キャラクターの使命なのだから。僕はそう思います。


僕たち役者は、他の人たちよりカッコいい台詞を吐く機会が多いです。
役者はものがたりの中に生きるものだから。
でも同時にそれは、他の人たちよりも多くの、カッコいい人生を生きて行かなければならないのです。
年齢も、容姿も、思想も様々、時には人間ですらない時もある。
それでも僕らは、時には熱く、時には切なく、はたまた儚く、それでいて確信をついた、本物に決して負けない、人生を生きねばならないのです。
なんと難しい。まぁ、それが楽しいんですけどね。


カッコいい台詞。
こいつを使いこなせる日はくるのだろうか。
俺の言葉で、こいつを心の底から言える時はあるのだろうか。
今まで演じてきたキャラクターは、果たしてカッコいい台詞をちゃんと吐けていただろうか。


どうだい?俺達よ。


多分、
きっと今も何処かで、ヒーローも、カッコいい台詞に敵う、信念を、生き様を、考えてるんじゃないかな。
あぁ、今宵も誰かの呼ぶこえが聞こえる。
もう少し、待ってくれよー。