両脇に二つ、線を。

こんばんは。おはようございます?
最近休みの日に何をしたらいいか分からない須藤飛鳥です。

嬉しいです事に、ここ1、2年くらい舞台出演のお話を沢山(自分の中で)頂けるようになり、せわしなく、そして楽しい日々をおくらせてもらっています。
ですが逆に、急に1日オフ!みたいな日ができるともて余すようになってしまいました。

いやね、やりたいことは沢山あるんですよ?家でだらだらするのも好きですし。
でも、せっかく休みになったんだから何か休みっぽい事したいじゃないですか。
ショッピングしたりとか、誰かとご飯を食べたりとか、普段やらないようなことをやったりとか。

でもそういう時に限って、お金がなかったり、急だから時間があわなかったり、天気悪かったりして、結局家でだらだらしちゃうんすよねえ。


どこかの誰かが言ってました。
何を得る為には、何かを捨てなくてはならない。と。
本当その通りだと思う。
僕は『芝居』というやりたいことの為に、そういう普通の私生活みたいな物を捨ててるわけです。僕の気持ちとかは関係なしに、結果的に。

今の生活に不満があるわけではないんですが(いやあるけども)、自分の同世代の友達たちはどんどん結婚とか、子供が出来たりするわけですよ。
地元の友達の集まりとかあって、そもそも、地元を離れちゃってるので中々参加できないんですけど、そこで、親に似てきたーだとか、将来は子供に野球やらせるんだーとか、そういう話に花が咲くわけです。

少し、羨ましいなと思う時があります。

実は僕、芝居を一度辞めています。
20代前半の時、当時はとある劇団に所属していたのですが、身内で色々ありまして、どうしても働かなくてはいけなくなりました。
そして、家族と芝居を天秤にかけた結果、家族をとって芝居をやめたわけです。何かを得るためには、何かを捨てなくてはならないってやつですねまさに。

まぁ結局今はまた芝居をやってるわけですが、あの時の選択を後悔したことはありません。
短い間でも社会で働いたという経験は凄く活きてるし、ちょっとの事ではへこたれなくなった。
いい経験したなとおもいます。

ただ、あの時芝居を続けていたらどうなったんだろうなとは、思う。

人生ってのが一本の線だとしたら、僕の線はだいぶぐねぐねしてると思うんですよ。一回芝居辞めてるし、いろんな事にすぐ影響されるし、でも飽きやすいし。
自分の芝居みたいなのもよく分からない。面白くなりたいとも思うし、かっこよくなりたいとも思う。我ながら中途半端なわけです。

僕にとっての凄い人ってのは、この線が真っ直ぐ一直線に伸びてるような人なんですね。
オリンピックに出てるような人とか、小さい頃からずっとそれだけをやりつづけて、世界で活躍してる訳じゃないですか。
役者仲間もそう、輝いてる人って、こう後ろを見てないっていうか、なんかすげーキラキラしてて、いつも楽しそうに自分のやりたい事をやってる。
そういう人たちを見ると真っ直ぐだなーと思う。憧れるわけです。


僕はもうここまでぐねぐねきてしまいました。
きっと、これからも変わることはないのでしょう。

何かを得る為には、何かを捨てなくてはならない。
これも変わることはないし、正しいことだとおもう。
でも、後から拾っちゃいけないとは言ってない。
捨てたなら、拾えばいいんすよ。
どんなに遅くなっても欲しいなら拾えばいい。寄り道してでも、ぐねぐねしてでもてに入れればいい。
そういう強さもあるのかなと思いました。

線がぐねぐねしてるなら、両脇に二つ、線を引く。そしたら大きな一本の線になる。
めったなことじゃ折れない、強くて太い線に。

色んな誘惑に負け、幾度となくぐねぐねしてきた訳ですが、それでも何くそと負けずに頑張っていこう。そんな事を思ったこの頃でした。

光の速さで急がば回れ。そんな感じで生きていこうと思います。



須藤飛鳥